〈新バージョンの機能〉
目次
プレイ時の新機能
- 戦闘時における選択カードの表示
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従来PCがどのカードを選択しているかはそれぞれのPCにカーソルを合わせないと分かりませんでした。 新しいバージョンではどのPCにカーソルを合わせても全員分表示されるようになります。 設定で表示しないように変更することもできます。
- シナリオのお気に入り
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任意のシナリオをお気に入りとして登録できるようになりました。 貼り紙にお気に入りページが追加され、そこに登録したシナリオが表示されます。 追加方法は簡単で、登録したいシナリオの貼り紙を表示し、右肩にある星マークのアイコンをクリックするだけです。 同じようにもう一度クリックすることで登録を解除できます。 貼り紙として表示されるものなら、シナリオやフォルダ等何でも登録できます。
お気に入りは5種類あり、デフォルトでは色違いの星マークとなっていますが、 リソースオーバーライド機能でこれらのアイコンを変更できます。 ファイル名は登録状態のアイコンがICON_FAV1.bmp〜ICON_FAV5.bmp、 非登録状態のICON_NOFAV1.bmp〜ICON_NOFAV5.bmpとなっています(pngでもOKです)。 これらのファイルをData\Resourceフォルダ内に入れることで差し替え可能です。 また、通常の貼り紙ページを表すアイコンはICON_PAGE.bmpとなっています。 アイコンのひとつを店を示すものにして、店シナリオだけを登録するといった使い方が可能です。
お気に入りの設定は各宿フォルダ内にfavorites1.txt〜favorites5.txtとして保存されます。 中身はフォルダパス等の書かれたただのテキストファイルなので、宿を開いていない状態では自由に編集できます。
- メッセージフォントの変更
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セリフやメッセージに使われるフォントが変更できるようになりました。 設定画面のフォントタブから変更できます。 メッセージと選択肢に使われるフォントは別のもの、別のサイズが指定可能です。 メッセージの表示中に変更した場合は次の表示から変更が反映されます。
- 通常時と戦闘時のカード速度設定を分離
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通常パートのカード速度と戦闘時のカード速度を個別に変更できるようになりました。 これにより通常はゆっくり、戦闘時はすばやくといった設定が可能となります。
- バックパック
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PCの個別の荷物袋としてバックパックが追加されました。 バックパック内にはレベルに応じた数のカードが格納できます。 入れられるカードの種類に制限はなく、スキルとアイテムは取り出すことなく直接使用可能です。 ただし戦闘中はバックパックを開くことはできません。 また、スキルを入れたままシナリオを開始すると使用回数がゼロになりますが、バックパック対応のカードはゼロになりません。 バックパックとPCの手札の移動時は同一のPC間に限り使用回数がゼロになりません。
- バックログ
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過去に表示されたメッセージやセリフを辿って読むことができるバックログが追加されました。 バックログはマウスホイールの上方向、あるいはPageUpキーで表示されます。 表示中はホイールの上方向、あるいはPageUpで上スクロール、 ホイールの下方向、あるいはPageDownキーで下スクロールします。 一番下まで表示されている状態でホイールの下方向かPageDownキーを押すと表示が解除されます。 また、マウスの右クリックかEscキーでどの状態でもすぐに非表示にすることが可能です。 Homeキーは一番上まで、Endキーは一番下までスクロールします。 バックログは50までメッセージを保持します。上限を超えた場合、古いものから消えていきます。
新しいコンテント
- セル操作用コンテント
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既存のセルを操作するコンテントとして、
- 背景位置・サイズ変更コンテント
- 背景置換コンテント
- 背景削除コンテント
これに伴いセルにグループ名を付けられるようになりました。 これらのコンテントはセルのグループ名を指定して操作します。 複数のセルに同じグループ名を付けることで同時に操作が可能です。
背景位置・サイズ変更コンテントはその名の通りセルの位置やサイズを変更するコンテントです。 座標やサイズを直接指定する「絶対値」、現在の位置やサイズからどれだけ動かすかを指定する「相対値」、 現在の位置やサイズを基準に割合で指定する「パーセント」があります。
背景置換コンテントは指定したグループ名のセルを別のセルに置き換えるコンテントです。 同じ名前を指定した複数のセルを1枚のセルに、あるいは1枚のセルを複数のセルに置き換えるといったことが可能です。 置き換え対象が複数ある場合、表示順として一番奥のセルの位置に新しいセルが配置されます。
背景削除コンテントは指定したグループ名のセルを削除します。 フラグでの非表示とは違い、画面上からもエンジン内部からも削除するため再表示はできません。 後述の埋め込みセルと併用することで、スキルでのカットイン演出などが簡単に行えます。
- メニュー移動コンテント
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配置済みのメニューカードを移動できるメニュー移動コンテントが追加されました。 セルと同じくメニューにもグループ名を指定できるようになり、そのグループ名に対応したメニューカードを操作します。 メニューカードの位置は同じエリアにいる間は保持されますが、一度他のエリアに移り戻ってくると初期配置に戻ります。
- 制限コンテント
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特定の行動をシナリオ側から禁止できる制限コンテントが追加されました。 このコンテントでは「荷物袋の使用」「セーブ・中断の使用」「キャンプ切り替え」を制限することが可能です。 チェックを入れたコンテントの実行で制限状態となり、チェックを外した状態のコンテント実行では制限が解除されます。
既存コンテントの拡張
- 選択肢の列分割
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メッセージコンテントとセリフコンテントにおいて選択肢を横方向に分割してより多くの選択肢が表示できるようになりました。 分割数は1〜4から選択できます(1は従来の表示と同じです)。
- セリフコンテント
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セリフの表示終了時にそのセリフで話者となっているPCを選択状態にするオプションが追加されました。 「話者を選択状態にする」にチェックを入れると有効になります。
- カード配布系コンテント
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カード配布系コンテントで余った分を荷物袋に入れないオプションが追加されました。 「持ちきれないカードを削除する」にチェックを入れると有効になります。
- 効果コンテント
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効果音をコンテント内に埋め込めるようになりました。 シナリオ外に持ち出したカードの使用時イベント内で独自の効果音を鳴らすことができるようになります。
使用時イベント内で使用した場合のみ、カードと同じターゲットを対象として選択できるようになりました。 使用するには判定対象で「使用カードの効果目標」を選択します。
使用時イベント内で使用し、そのダメージで敵キャストが死亡した場合、死亡時イベントが発火するように仕様が変更されました。 ほとんどのシナリオでは動作に影響はありませんが、問題の起きるシナリオでは設定で1.50互換にすることで正常に動作します。
- バックパック対応
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カード配布、分岐、削除系コンテントとキーコード分岐コンテントがバックパックに対応しました。
- 空白時間挿入コンテント
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ミリ秒(1/1000秒)の待ち時間に対応しました。 数ミリ秒など小さい値を指定した場合、PCの使用状況等によって指定より応答が遅れる場合があります。
- クーポン分岐コンテント
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特定のクーポンを持っていない場合を成功とするオプションが追加されました。 従来は持っている場合のみ成功、つまり指定のクーポンを持っているPCしか選択状態にできませんでしたが、 このオプションを使用することにより指定のクーポンを持っていないPCを選択状態にできます。
カードの拡張
- 効果音の埋め込み
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効果音を効果系カード(スキル、アイテム、召喚獣)に埋め込めるようになりました。 これによりシナリオ外に持ち出したカードで独自の効果音を使用することができます。
- キーコード数の上限解放
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従来5つまでしか付けられなかったキーコードを好きな数だけ付けられるようになりました。
- バックパック対応スキルカード
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スキルカードをバックパック対応にすることで、バックパックに入れた状態でシナリオを開始しても 使用回数がゼロにならないカードを作成することができます。
- メニューカードのアニメーション設定
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エリア移動やキャンプ切り替え等でのカードアニメーションをしないメニューカードを作成できます。
- 敵キャストへのPC表示
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敵キャストとして指定したPCの画像を表示できます。 能力は元のキャストカードのまま、表示のみ切り替わります。
- カード名称への変数使用
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メニューカードと敵キャストカードの名称に変数を埋め込めるようになりました。 変数の指定方法はメッセージなどと同じで、「$ステップ名$」のようにします。 変数に変更があった時は即座に名称に反映されます。
- カード名称の文字数上限の緩和
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キャストカードを除くカードの名称が全角8文字まで入力可能になりました。 使用する文字によってはカードの横幅に収まらない場合がありますが、その場合は自動的にサイズ等を変更し収まるように調整されます。
セルの拡張
- 画像の埋め込み
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セルに画像を埋め込めるようになりました。 セル操作系コンテントと組み合わせることで、シナリオ外に持ち出したカードで独自のセルを使用することができます。
- 表示順の指定
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セルをカードより手前に表示できるようになりました。 セルにはクリック判定はなく、その下にカードがあった場合はカードがクリックされたことになります。
- PCセル
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PC画像をセル上に表示できるようになりました。
ステップの拡張
- 可変ステップ
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ステップの数を従来の10個固定から3〜100の間で個数を自由に指定できるようになりました。 また、従来のステップは上限を10にした可変ステップとして扱われます。
- 数値ステップ
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ステップには各値に対応する文字を入力できましたが、 それを排除して数値として扱うことに特化した数値ステップが追加されました。 数値専用となったことにより、上限が可変ステップよりも増えて9999まで扱えます。 メッセージなどで「$ステップ名$」とした場合は対応する数値が直接表示されます。
- 可変ステップ内特殊文字の展開
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可変ステップの各値に対応した文字の中に特殊文字を埋め込めるようになりました。 使用可能な特殊文字は#M、#R、#T、#U、#Y、及び$や%による状態変数となります。 無限ループ防止のため、変数の展開は一度だけ行われます。
- 仮想ステップ
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特定の場面でのみ使用可能なステップが追加されました。
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「??Player1」〜「??Player6」
対応するPCの名前が入った仮想ステップです。 メッセージやセリフ、カード名称、ステップ文字といった変数の展開が可能な部分に埋め込み可能です。 -
「??SelectedPlayer」
ステップ代入でのソース変数と、テキスト内への埋め込みでのみ使用可能な仮想ステップです。 現在選択されているPCの番号が1〜6の範囲で入ります。 誰も選択されていない、あるいはPC以外が選択されている場合は0が入ります。
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「??Player1」〜「??Player6」
その他の更新点
- 細かい機能の追加、および変更
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- RPGツクール仕様のMIDIループ(CC111)が使用できるようになりました。
- デバグ宿でメニューや敵キャストカードに設定されたキーコードを画面上に表示する機能が追加されました。
- 説明が空のメニューカードで右クリックしてもダイアログを表示しないようになりました。
- 貼紙閲覧時にショートカットのリンク先にジャンプしても元のフォルダに戻れるようになりました。
- 新規宿作成時は「宿帳を開く」と「宿を出る」以外のメニューを表示しないようになりました。
- カードダイアログ下部のバー部分でマウスホイールを使用すると横方向の切り替えが可能になりました。
- ウィンドウサイズを設定で選べるようになりました。
- スクリーンショットの保存形式に関する設定が追加されました。
- スクリーンショットにシナリオタイトルと作者名を表示できるようになりました。
- 不具合の修正
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- CAB形式シナリオの終了時に一時ファイルが削除されずに残る場合があった不具合が修正されました。
- JPDCにおいてcopymode=1の挙動が異なっていた不具合が修正されました。
- WirthBuilderからダイレクト実行した際に所持金欄が表示されない不具合が修正されました。
- 全滅後「続ける」を選択しそのままPCを加入させると所持金の表示が全滅前のものになる不具合が修正されました。
- カードダイアログからカードを選択し再びカードダイアログが表示されるまでに終了するとエラーが出る不具合が修正されました。
- PCが行動できない状態で行動キャンセルを使用すると召喚獣だけ発動してしまう不具合が修正されました。
- 戦闘中に使用時イベントで中断効果のあるコンテント(エリア移動、効果中断等)を使用するとカードの使用回数が減らない不具合が修正されました。
- F9での緊急避難時にシナリオ内で付与されたゴシップと終了印が残ってしまう不具合が修正されました。
- ランダム選択コンテントで対象消去されたカードが選択されることがあった不具合が修正されました。